【さよならごつこ】杜野凛世の「510」の謎を追いかけて死んだオタクの遺書
今日も今日とて生きております。
ツユモです。
突然ですが皆さんには、悩みってございますでしょうか?
かつて「ノーテンキの擬人化」とも呼ばれたことのあるこの私めにも、最近考え出すと夜も寝られなくなる悩みが出来てしまいました。
どこからどう話し始めるべきか難しいため、まずは大前提から。
つい先日、私の“人生のバイブル”、いや、“アナザースカイ” とも言うべき『アイドルマスターシャイニーカラーズ』(通称シャニマス)というアイドル育成ゲームにて、PSSR「【さよならごつこ】杜野凛世」が新しく実装されたのは周知の事実かと存じます。
年の瀬に事務所を遠く離れ、実家である鳥取県へと帰省した凛世さんが、離れ離れのプロデューサーへの想いを募らせていく愛らしい様子が描かれた、最高のコミュでしたね…
そんな【さよならごつこ】ですが、今回私の頭を悩ませる原因となったのは、ストーリーではなく「思い出アピール」というスキル名称です。
いろいろと細かい説明はすっ飛ばしますが、ゲーム内でプロデュースできるアイドルには、フェス中に効果を発揮する「思い出アピール」という必殺技のようなものが備わっており、キャラクターを育成し、思い出レベルを最大まで上げることによって、このスキル名称が変化するちょっとした楽しみがついております。
例えば、【BON・BON・DAY】大崎甜花というアイドルの場合、思い出レベルLv.1~Lv.4まで「YELL」というスキル名称がつけられています。
思い出アピール名は、たいていコミュの内容と密接に関連した言葉となっており、こちらの例では、いつもファンの皆やプロデューサーに支えてもらってばかりいることに改めて気づいた甜花ちゃんが、自分からも何かお返ししたい(=「YELL」を送りたい)という想いが芽生え始める成長描写とリンクしたワードになっています。
そして最大であるLv.MAXになると、このスキル名称の冒頭に「しょこらてぃ」が付き、先程の「YELL」と繋がることで「[しょこらてぃ]YELL」(=Chocolatier:フランス語でチョコレート専門の菓子職人の意)として、今度はコミュの山場である、プロデューサーのために甜花ちゃんがバレンタインチョコを手作りする場面を彷彿とさせるワードになる、という小粋な仕掛けが施されています。
「しょこらてぃ」が平仮名なのが甜花ちゃんらしくて「かわいー☆」ですね…
さて、ここからが本題なのですが…
今回の【さよならごつこ】における思い出アピールを確認してみると、Lv.1~Lv.4までは「ひかりさす」という名称が付けられています。
もちろん、これは3番目のコミュ『遠きにて』において、事務所から遠く離れた鳥取の神社から凛世さんが電話をかけたことによって、プロデューサーのスマートフォンの画面が灯り、さらに想い人であるプロデューサーとの通話が繋がったことで凛世さんの表情がパッと明るくなった情景を想起させるワードです。
また、より詩的に解釈すれば、通話を通して遠く離れた地にいる二人の心が通じ合い、互いの心に光が差し込んだことを表すようでもあります。(通話する直前に事務所の電球が切れてしまい、コンビニまで買いに行くという描写があるのも非常に文学的ですね)
そしてLv.MAXになると、この「ひかりさす」という言葉の冒頭に「510」という数字が付きます。
ふーん、なるほど。「510」ね……
510かあ…
510……
……いや、510ってなに!?!?
マジでこうなったわけです。
もちろん今回のコミュはおろか、これまでの凛世コミュにおいて「510」などという数字は、一切登場していない初見の文字列です。
一応、今回のコミュの中で「10回通話音が鳴ってもプロデューサーが気づかなければ、諦めて電話を切る」と凛世さんが決意する場面はあるのですが、特に「5回目」が強調されていたような描写は無く、「510」との関連性を指摘するのはかなり厳しいものがあります。
かといってほかに印象的な数字が出てきたような場面も無いので、「510」の意味は全く思い浮かびません。
パッと思い浮かばないなら、これまでのシャニマス知識を総動員して、自らの頭で考察するまでだ!!!
思考を止めるな!
うおおおおおおお!!!
と、三日三晩無い頭を振り絞って考えてみたのですが、
・実はプロデューサーの苗字が「後藤=510」だったのでは?
・制作陣がわれわれ考察好きのオタクを苦しめるためになんの意味もない数字を入れただけの罠なのでは?
とか根も葉もない考えばかり浮かんできてしまう始末。
まあ結論、私の脳みそでは
となってしまったので、ここは大人しくインターネットの集合知に頼り、ググってみることにしました。
全世界10億人のシャニマス有識者や怪文書おじさんたちなら、きっと正解にたどり着いているはずです。
で、出てきた仮説を2つほどご紹介いたします。
いちおう先日書いた感想記事の中でも少し触れているので繰り返しになってしまうのですが、さらっと振り返ってみましょう。
▼先日描いた感想記事
第1の仮説:新幹線説
まずヒットしたのが、「ひかりさす」と「510」の文字の並びから、新幹線の「ひかり510号」を意味しているのではないか、という説です。
杜野凛世さんが今回コミュの中で帰省した「里」とは鳥取県に位置しているため、岡山駅~東京駅を繋ぐ東海道・山陽新幹線 ひかり510号 を東京に帰る際に利用したという推察は、地理的にみても確かに一理あります。(こういう界隈にあまり明るくないので、全然違ってたらスミマセン…)
実際、TRUE END『我に帰れ』を見ると、新幹線に乗って東京へと戻るまでの情景が、凛世さんの視点から生き生きと描き出されています。
ただ、この仮説を見たとき率直に思ったのが、
あんまロマンチックじゃないな……
でした。
この新幹線が、遠く離れた場所にいた凛世さんとプロデューサーを最後に引き合わせた乗り物という、そこそこ重要な意味を持っていることはわかります。
しかし、それにしたってこんな美しい恋を描くライター(一説には、次期ノーベル文学賞の有力候補とも言われている)が、新幹線の号名を思い出アピールのLv.MAXに持ってくるだろうか…? という疑念は収まりません。
例えば、前回のPSSR【ロー・ポジション】では、Lv.1~Lv.4まで「映るもの」という名称だったものが、Lv.MAXでは「[映すもの]映るもの」に変化します。
これは、「映るもの」という一方的に視覚の客体になる存在のみに着目した表現が、「[映すもの]映るもの」という双方向的な表現に変わることによって、プロデューサーと凛世さんの心が通い、単なる職業的関係を超えた、一組の人間としての対等な関係へと変化する様を暗に示しているのではないかと思われます。
今回の場合ですと、Lv.1~Lv.4までの「ひかりさす」というどエモい名称が、Lv.MAXで「510」が付け足されることで、「ひかり510号」という大衆的で無機質な交通機関名に置き換わってしまっており、むしろ格落ち感を感じてしまう部分もあります……。(単純に好みの問題かもしれませんが…)
何かもうちょっと浪漫あふれる仮説は無いだろうか、と思ってネットの海を放浪し、見つけたのが次の仮説です。
第2の仮説:日数説
凛世さん5枚目のPSSRである【われにかへれ】が実装された日から起算して、【さよならごつこ】リリースまでの「約510日」から引用したのではないか、という説です。
発見した時、一番「はえ~!」となりました。これに気づいた人凄すぎですね…。
実際、【われにかへれ】がリリースされたのは、2020年8月11日であり、2022年1月3日までの日数を計算してみると「510日」となります。
そして、以前書いた感想記事の中でも言及しておりますが、【さよならごつこ】のTRUE END名が「我に帰れ」であることや、コミュ内の要素にも共通点が多いことから、【われにかへれ】からカウントした日数である「510」とするのは、かなり説得力があります。
ただ、一つだけどうしても気になってしまうのは「1月3日」を基準にしていること。
ご存知の通り、今回の【さよならごつこ】は2022年1月1日の年明けと同時に実装されたものになるので、約2日のズレが生じています。
作中で凛世さんが帰省を終え、東京に戻った日付を「1月3日」と仮定すれば、不自然ではないといえばそうなのですが、コミュの中で明確にこの日付が出てくる(もしくは3日だと推理できる)描写は残念ながらありません。
また、コミュの中で「ひかりさす」瞬間といえば、やはり12月31日深夜に電話が繋がったあのムービーの場面ですので、東京に戻ってきた日をピックアップするのも個人的には少しだけ違和感があります。
うーん、モヤモヤするぜ……
などと言っているうちに、とあるまとめサイト内にて、少々気になるコメントを発見いたしました。
なるほど、確かに今回のガシャ画面では「━━━ 遠いな、な、な」というセリフが使われているなど、【さよならごつこ】では「遠さ」が大きなテーマの一つとして出てきているため、「510」が距離を示した言葉という可能性は十分に考えられます。
ただコメント欄内でも指摘の入っている通り、東京も鳥取も東西に広い形状をしており、その距離が大体「510km」などと言ってみたところで説得力はありません。
自分でも実際に調べてみたのですが、鳥取県最西端から東京都最北端までの距離が約615km、鳥取県最東端から東京都最西端までの距離が約420kmと、かなり幅があります。
じゃあこの説もダメかあ~
おおよそ510とかテキトーすぎるもんなあ~
……ん?
……待てよ、「おおよそ」じゃなければいいのでは?
「アイドルマスターシャイニーカラーズ」において登場する背景の多くが「東京都聖蹟桜ヶ丘駅周辺」をモデルにしていることはもはや赤ん坊でも知っている事実……。
すでに素晴らしき先人たちによって、数々の検証ブログの執筆や、聖地巡礼なども行われています。
ということはつまり、聖蹟桜ヶ丘から、あの日凛世さんのいた神社までの距離が正確に「510km」だったと証明できれば、この「510=距離説」を立証できるのでは?
そしてさらに言えば、
聖蹟桜ヶ丘から510kmの位置にある鳥取県内の神社を割り出すことができれば、逆説的にそこが杜野凛世さんがあの日存在した神社ということにならないだろうか!?!?
ここまで思考が辿りついてしまったオタクを止めることなど、もはや誰にも出来ません。
まずは、鳥取県内のすべての神社を洗い出します。
あとは片っ端からシャニマスの舞台である聖蹟桜ヶ丘までの直線距離を調べるだけです。
すると、最も近かったものとして、鳥取県倉吉市に存在する「賀茂神社」が候補にあがりました。
・・・「509」km…
惜しい、惜しすぎる…
たった1kmではあるが、これでは凛世さんがこの場所にいたという絶対的な証拠にはならない…!!
「510」じゃなければ意味がないのだ……!!!
いや、思い出せ… 何かを見落としているはずだ……
そういえば電話をかけたとき、正確には凛世さんは神社から少し外れた場所に移動していたはず…
つまり、凛世さんがプロデューサーに電話をかける際、超スピードで神社から1km離れた場所まで移動していたとすれば、辻褄は合うか…?
いや、流石に電話をかけるだけのために、晴れ着姿で1kmも移動するなんて現実的じゃなさすぎるか…… せめてもう少し動きやすい格好であれば…
あっそうか…!
プロデューサーの位置だ…
ずっと「聖蹟桜ヶ丘」という情報を重視しすぎて、プロデューサー側の所在地を「聖蹟桜ヶ丘駅」として調査していたのですが、もう少し正確に割り出してみます。
電話がかかってくる直前、大晦日の深夜23時を超えていたはずですが、「ええと、LED……E……26…… ━━━━こんなタイミングで切れるんだもんなぁ」という台詞から、プロデューサーは事務所に残って業務をしていたことが明らかです。(さすがミスター・馬車馬…)
さらにその後の描写を見るに、コンビニで替えの電球を購入し、戻ってくる最中に例の電話がかかってきたということが読み取れます。
業務中に突然切れた電球を買うためだけにわざわざ離れたコンビニまで行くとは考えづらいですし、既に用事を終えて事務所に帰る途中だったことを考えると、このときプロデューサーが事務所から程近い場所にいたと仮定するのは不自然ではないでしょう。
つまり、真に求めるべきは「聖蹟桜ヶ丘駅からの距離」ではなく、「283プロダクションからの距離」なんだッ!!
ここまで来れば、あとはデイリーミッションより簡単。
283プロダクション事務所のモデルとなったであろうビルなど、既に多くの偉大なる調査隊が特定済みです。
なるほど、「桜ヶ丘中央ストアー」が最有力候補というわけですね……。
では、改めて先ほどの「賀茂神社」から「桜ヶ丘中央ストアー」までの距離を計算してみると…
━━━━ そうだ、あの日。
この場所で… この「賀茂神社」で、杜野凛世さんは、姉夫婦とともに初詣に赴き、プロデューサーと運命の電話を交わしたんだ…(涙が溢れて止まらない音)
※こちらの神社がモデルというのは、公式見解ではありません。
くれぐれも神社の方・近隣住民の方のご迷惑となる行為はお控えください。
ちなみにこちらの賀茂神社ですが、調べてみたところ鳥取県中部では有名な神社で、初詣の時期には多くの参拝客が訪れ賑わうそうです。まさに【さよならごつこ】のシチュエーションにぴったりですね。
御祭神である賀茂別雷命は、災い除けにご利益のある神様とのことで、2021クリスマスコミュでの「プロデューサーさまに……悪いものが……寄りませんように……」の台詞ともリンクしており、凛世さんはこのご利益を知っていたからこそ、この神社に行きたいと言ったのかもしれませんね。
そしてさらに調べてみると、こちらの神社には「天女伝説」なるものが残っているそうです。
伝説によれば、かつて天女がこちらの賀茂神社の鳥居のそばに生えた夕顔をつたって天に昇ったとのことですが、改めて今回のフェス衣装を見ると、まさにその天女を彷彿とさせる羽衣のような衣装を纏っていますね…!
いやー、ここまで来れば「510」とは「コミュ内で電話をかけた時点における、杜野凛世さんとプロデューサーの距離」を表した数字と言い切っても問題ないでしょう!
一度は迷宮入りかと思われた「510」の謎ですが、かなり自分の中では納得度の高い結論に辿り着けて良かったです!
ここまで長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!!
凛世さんとプロデューサーの末永き幸せを願って、この記事を締めたいと思います!!!
あ、せっかくだから最後に、伝説の中で天女が昇ったとされる夕顔の花言葉でも調べてみるか…
う…